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高齢者の食ガイド


(3)困ったときの「高齢者向け食品」


困ったときの「高齢者向け食品」

 主婦にとって毎日の献立は悩みのタネ。まして、家族に乳幼児がいて離乳食を作りながら、おばあちゃんにも食べやすくて美味しい食事を作ってあげたい、 なんて考えたら、それこそパニック状態ではないでしょうか。
 最近は市販の乳児用の離乳食もだいぶ活用されています。まだそれほど知られてはいませんが「高齢者向け食品」を上手に利用する家庭も増えています。
 今回は、そんな皆さんに「私の活用法」を伺いました。


「今じゃ困ったときの“お助け食品”です」

               灰野 なみさん 75歳 主婦

美味しい食事とおじいさん
 子ども達も独立し夫婦二人で暮らしていたある日、夫が脳梗塞で倒れました。幸い大事にいたらず、右手右足にマヒは残っていますが自宅で暮らしています。
 高齢者向け食品を買ってみたのは、私が右手を怪我したことがきっかけでした。長年、専業主婦をやってきた私は、出来合いのお総菜は抵抗があってどうしても買うことができませんでした。
 スーパーの棚にあった煮魚に「高齢者向け」と書いてありましたので、これならきっと味付けも、柔らかさも、夫に合うかもしれない、と買ってみました。
 幸い夫は何も言わずに食べてくれました。
 手が治った今は、毎日使うことはありませんが、買い物が辛いときや、急に病気になったときのためにと、何食分か買い置きしてあり、ときどき使って助かっています。


「世代別に作る食事は大変。レトルトもアレンジすればわが家風」

               神尾 玲子さん35歳 主婦

孫たちとおばあちゃんの楽しい食事
 我が家はサラリーマンの夫と5歳、4歳の子どもの4人家族でしたが、昨年、夫の母が倒れて同居することになりました。
 一緒に暮らし始めて一番たいへんなことは食事の支度です。育ち盛りの子どもと義母とは食べ物の好みも違います。 そのうえ、夫も食事の好みがうるさい。世代別に作り分けるので、1日何時間もキッチンにいるような気がします
 私はもともとお料理は好きなタイプですが、食事の支度は毎日続くことです。
 親にとっては良い嫁でありたい、子どもにとっては良い母でありたい。でも夫は私の努力をわかってくれない、 そんな不満がたまっていきました。
 そんなとき、新聞の広告で高齢者向け食品があることを知りました。
 早速、スーパーに行ってみたら、様々な種類の食材が出ているんですね。早速、何点か購入。 そのまま出すのはなんとなく申し訳ないので、一手間かけて私流にアレンジしています。


「料理の負担から解放されてストレスも解消」

               政田 理恵子 40歳 会社員

楽しく食事を作っているおかあさん
 仕事で帰りが遅くなっても、母のおかげでこれまでは何不自由なく生活してこられました。
 そんな母も80歳になり、めっきり体力が落ちて食事の仕度がつらいようです。今までの恩返しのつもりで私が食事を作ることにしましたが、 仕事を持っていますので、なかなか思うようにいきません。
 たとえば仕事で疲れて帰るとき、自分一人だったら、たまにはコンビニでお弁当を買って、と思っても母にはそれは食べられません。
 いろいろ試行錯誤をかさね、最近は高齢者向け食品をたくさんストックしてあります。作る時間や気力がないときは、 これにお豆腐とヨーグルトがあれば安心です。
 無理をしなくてもいいという心の余裕ができ、かえって日々の食事に手がかけられるようになりました。


「普通の主婦も休みが欲しい」

               浅川 真希 主婦  50歳

美味しい顔の「老夫婦」
 我が家はサラリーマンの主人と主人の父の3人暮らし。ふたりとも好き嫌いはなく、私が作るものは何でも食べてくれていましたが、 丈夫が自慢だった舅もさすがに80歳を過ぎて歯が弱り、硬いものが食べられなくなりました。同時に、こんにゃくなど噛み切れないものも嫌うようになりました。
 専業主婦の私にも食事の仕度をしたくない日があります。会社勤めの主人は、付き合いで夕食を外で済ませてくる日もあり、 そんな日は少しは手を抜きたいものですが、舅は一日中いるわけで、なかなかそうはいきません。
 そこで最近はときどき高齢者向け食品を利用しています。主婦失格?と思うこともありますが、それで周りに優しくできるのだから、それもいいかなと考えています。
 先日は急な葬儀に夫婦で出席することになりました。そんなときにレトルトのこの食品はとても助かります。
 しかし!それを食べながら「ママは料理がじょうずだねぇ」と言われたときは、とても複雑な気持ちになりました。


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