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300万人が暮らす首都
ブエノスアイレス |
アルゼンチンの平均寿命は男性が70.64歳、女性が77.74歳(2000年~2005年予想)です。ラテンアメリカの中でも高齢化率が高い国のひとつで、2000年には65歳以上の人口比率は9.7%でしたが、2025年には12.3%に上昇すると予想され、国民の老後の生活に対する関心が高まっています。
アルゼンチンと言うと、近年の経済危機の印象も強く、発展途上国と思われる方も多いかもしれませんが、20世紀の初頭、アルゼンチンは、世界的にみると先進国の1つでした。国民の経済的豊かさを一人当たり実質国内総生産の額でみると、ドイツなどの欧州列強と並ぶ高さで、当時の日本と比較しても数倍以上の高い水準でした。
「南米の巴里」と呼ばれる首都ブエノスアイレスをはじめ、文化の香り漂う豊かな国をめざして、イタリア、スペインを中心に、世界中から移民が押し寄せました。日本からも移民が向かい、現在も約 2万人の日系人が生活しています。
第一次世界大戦にも参戦しなかったので、戦中戦後の疲弊を経験しない豊かな国でしたが、1930年代から、アルゼンチンの経済成長は他国に後れを取り始めました。
肥沃なパンパを持つアルゼンチンではもともと農業が盛んで、19世紀末には、欧州向けの輸出が急増したため、農業以外の産業を育成する必要を感じなかったのです。そのため、アルゼンチンは産業構造の転換ができず、世界の技術革新に後れを取ったといわれています。
また、移民国家のため、国としてまとまりにくく、適切な方向転換ができなかったという、政治の在り方に原因があるともいわれています。
このようにアルゼンチンは、基本的にヨーロッパ移民で成り立つ国で、イタリア系かスペイン系の国民が約70%を占めています。
宗教はカソリック教徒が多いのですが、カソリックによくみられる大家族主義ではなく、個人主義が強いといえます。
高齢者が子どもと同居する比率は25%(1980年)と中所得国としてはきわめて低く、むしろ高所得国の水準に近いものです。
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果てしなく広がる大草原「パンパ」 |
アルゼンチンでは、子どもは結婚すると独立し、親子別々に暮らすというのが一般的です。なぜ同居率が低いかというと、まず、国が豊かで早くから都市化が進んでいたこと、2つめに移民国家のためアジアにみられるような伝統的農村が不在であったこと、そして年金や医療制度が比較的早くから整い、高齢者が別居可能な社会的基盤が整っていたこと、などが考えられます。
しかし、同居しないといっても、親子は同じ地域に住み、きわめて頻繁に往来し支え合って生きています。たとえば、息子夫婦が親の家から10分くらい離れたところに住み、週に何度も顔をだすのは当然のように行われていますし、なかには会社の帰りに毎日親に会いに行くというのも珍しくありません。
若夫婦が共働きで、その両親が子どもの面倒を見てもらい、また、子どもが親に対して経済的に援助したり病院の送り迎えなどを行うのも、当たり前の光景です。
しかしアルゼンチンでも同居がないわけではありません。低所得者層の家庭では、家賃や生活を倹約するために同居している場合がありますし、文化的な背景から日系移民の家庭では、しばしば同居している場合が見られます。

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