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健康な便は水分が70%前後、水分以外の固形成分は腸の粘膜から剥がれ落ちた細胞と腸内細菌の死骸、消化されなかった食物の残りです。
便の原料は食物と水分なので、食べ物の種類によっては、便の色、形、量が変わってきます。便の色、形、量を観察することで、食べたものから身体の調子まで分かり、病気の早期発見の手がかりにもなります。
便の観察のポイントは次の通りです。
○臭い
便の臭いのもとは腸内細菌によってタンパク質が分解されてできるスカトール、インドールという物質によります。腸の働きが弱い時などは、これらの物質の生成も不十分なため臭いは弱くなります。また、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると臭いは強くなります。食事の内容や消化の状態によっては、臭いが変わりますから、高齢者の健康状態を知るうえでは、臭いも大切なサインです。
○便の色
便の色をつくるのは胆汁の色素が分解してできるステルコビンやウロビリノーゲンという物質で、黄褐色や黒褐色が正常です。便の色によって次のような病気が疑われます。ただし、食事の内容や服用している下剤や貧血の薬で色が変わることがあります。
| ●白っぽい便 |
胆のうガン、膵臓がん、胆石など。 |
| ●真っ黒な便 |
胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などからの出血。
一般にタール便と呼ばれ、放置されると命に関わる場合もあるので、すぐに医師の診察を。 |
| ●赤い便 痔など。 |
赤い血が混ざっている便は、便ができあがってからの出血なので、痔など肛門に近いところの病気が多く、命に関わる事態ではないことが多いが、出血が続くと貧血が進行するので、原因を知っておくこと。
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○便の形
便の形は便に含まれる水分量によって変わります。医学的には下痢とは便の中に痢とは便の中に80%以上水分が残っている状態をいい、80%ぐらいであれば、泥状便、90%以上を水様便といいます。
理想的な便はバナナ状で量は100g~200gといわれていますが、大腸ガンなどで腸の内腔が狭くなったり、伸びが悪くなると便が細くなる傾向があります。
便秘の予防法
便秘とは規則的な排便がないことであって、たとえ排便が2、3日おきでも規則的であれば問題はありません。とはいえ、老化とともに腸の動きが少なくなり、腹筋の緊張も低下することから、高齢者に便秘が多いのも事実です。便秘の予防・改善には十分な水分を摂る、食物繊維の多い食事を摂る、身体をこまめに動かす、腹部を温めてマッサージするなどが効果的です。
高齢者には歯の欠損が多く見られます。歯がないことで、食事が良く噛めず、消化吸収が悪く便秘になるというケースもありますので、口腔内の状態にも注意したいものです。
高齢者の場合は大腸ガン、大腸憩室、痔など慢性便秘を引き起こす病気も増えますので、普段と違って突然便秘が続くようになったら、医師の診断を受けたほうがいいでしょう。一般的には男性の便秘のほうが要注意です。
下痢は脱水に注意
高齢者が下痢をしている場合は、下痢が急に起こったものか、慢性的に続いているものかを見極めます。また、便の色にも注意が必要です。急性、慢性を問わず、注意したいのが脱水症状です。下痢が続くと高齢者は体力を消耗し、脱水症状を起しますので、早めに適切な処置が必要です。下痢を止めることより、失った水分や電解質を点滴で補うことが優先されますから、医師の診察を受けるようにしましょう。
味覚が低下すると、誤って傷んだ食べ物を食べてしまうことがあったり、認知症などで食べ物以外を口にして、それが下痢の原因になる場合もあります。周囲の人たちが、食べ物の管理に注意したり、食べ物と紛らわしものを食品のそばに保存しないなどで、防ぐことができるかもしれません
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