けあコミュニティ > 介護便利帳 > 在宅介護・知っておきたい医学の基本 >1 呼吸で身体の具合を判断する

サイトマップ
お問い合わせ
けあコミトップへ 介護便利帳  

在宅介護・知っておきたい医学の基本



1. 呼吸で身体の具合を判断する

呼吸のメカニズム

 呼吸とは空気中の酸素(O2)を肺に取り込み、体内で栄養素を燃焼させたためにできた二酸化炭素(CO2)を体外に排出することです。

数だけでなく、深さ、リズムにも留意して観察、測定する

 体温や脈拍と共に、高齢者の体調を知るうえで重要なサインになるのが呼吸です。呼吸は数と深さ、リズム、呼吸の仕方を観察します。

 呼吸数は運動や入浴の後には増えますが、安静にしているときでも、喘息、風邪、肺炎など呼吸器の病気や発熱すると増えてきます。また、環境やストレスなど精神的な要因によって影響を受けることがあります。健康な成人の安静時の呼吸数は1分間に14~20回。年齢や性別、体格によって異なりますが、高齢者の場合は一般にゆっくりです。

 呼吸数はみぞおちに注目し、胸壁が1分間に何回、上下するかを数えて測定します。呼吸が弱くて測定しにくいときには、ティッシュペーパーなどの薄い紙を鼻孔に近づけて数えます。ただし、呼吸数は自分で調節できるため、気づかれないように測定することが大切です。

呼吸

 呼吸を測定するときは、数だけでなく深いか浅いか、規則的かどうかというリズム、息苦しそうではないかなど呼吸の仕方も観察します。

 呼吸に異常があるときは意識レベル、チアノーゼ(唇や爪が紫色に変色する)、発熱、喘鳴(呼吸の度にゼーゼー、ヒューヒュー音がする)、自覚症状(息苦しさ、頭重感、胸痛)、咳や痰の有無、患者の姿勢、脈拍の変化を観察します。

 ちなみに臨終の場では努力呼吸といって顎を使った下顎呼吸が始まります。そしてチェーンストーク呼吸が始まります。


注意したい呼吸パターン
  • 過呼吸
    深くて数が多い呼吸
  • 頻(多)呼吸
    数が多い呼吸。1分間に20回以上。
  • 徐呼吸
    数が少ない呼吸。1回の呼吸量が多い。1分間に10回以下。
  • 無呼吸
    一時的に呼吸運動が停止した状態
  • チェーンストーク(Cheyne-Stokes)呼吸
    深くて数が多い呼吸と無呼吸が交互に来る危険な呼吸
  • 努力呼吸
    顎や肩などを使った呼吸
  • 起座呼吸
    座った状態での努力呼吸
呼吸の変化から疑われる病気
  • 深くてゆっくりの呼吸
     酸素を取り込みやすい反面、二酸化炭素を体外に排出しにくく二酸化炭素がたまってくると眠くなる。糖尿病性の昏睡や脳梗塞などの意識の障害が疑われる。
  • 浅くて回数の多い呼吸
     二酸化炭素を排出するにはいいが、酸素を取り入れにくい。
     発熱、心臓や肺の病気が疑われる。
  • 浅くて回数の多い呼吸が長く続く場合
     二酸化炭素が少なくなって意識がなくなったり、けいれんを起したりする。これは過呼吸(過喚気)症候群と言われる。原因は過剰に呼吸をしたために体内の二酸化炭素の濃度が減少するため。酸素治療は行わず、紙袋などを口にあてて呼吸を続けていると息苦しさは治まる。
  • 浅い呼吸と深い呼吸を繰り返す場合
     脳血管障害のような中枢障害も考えられる。

監修:医療法人喜望会理事長太田秀樹 プロフィール


目次 次へ

このページのトップへ

個人情報保護方針 サイトのご利用条件
Copyright(c) 2000-2009 eCraft Inc. All Rights Reserved.